Celeron G6900 ウェブブラウズや動画視聴でも重く感じる現在には厳しいデュアルコアCPU

「Celeron G6900」はLGA1700ソケットでは最下位に位置するCPUです。
そのCPUの消費電力と実用性についてライトなレビューをしていきます。

PC構成

CPUIntel Celeron G6900
CPUクーラーリテールクーラー
マザーボードASUS ROG STRIX B660-G GAMING WIFI
MEMORYASUS DDR5UDIMM32GBKIT
電源Seasonic SSR-750TD
SSDSamsung 980 PRO MZ-V8P2T0C/IT
ベンチ台STREACOM BC1
OSWindows11 Pro 22H2
その他logicool K240
GbLAN接続
DP接続4K(3840×2160)
ワットチェッカー REX-BTWATTCH1
検証環境

UEFI Version:2012
室温:21.2℃

リテールCPUクーラー

計測の前のリテールクーラーを見ていきます。
「Celeron G6900」と「Core i5 12500」のリテールクーラーを比較すると外観からして異なります。

左:Celeron G6900 右:Core i5 12500
Core i5 12500は銅芯になっています
ファンはどちらもDC12V 0.35V

アイドルの計測結果

UEFIデフォルトはメモリクロックが4800MHz CL40-39-39-76でした。

UEFI設定消費電力
UEFI default29.2W
↑ LED lighting [All On] -> [Aura Off]
ErP Ready [Disabled] -> [Enabled(S4+S5)]
CPU C-state [Auto] -> [Enabled]
 Packege C State Limit [Auto] -> [C10]
Platform Misc Configuration
 PCI Express Native Power Management [Disabled] -> [Enabled]
 Native ASPM [Disabled] -> [Enabled]
PCH – PCI Express
 DMI Link ASPM Control [Disabled] -> [L1]
 ASPM [Disabled] -> [L1]
 L1 Substates [Disabled] -> [L1.1 & L1.2]
SA – PCI Express
 DMI ASPM [Disabled] -> [ASPM L1]
 DMI Gen3 ASPM [Disabled] -> [ASPM L1]
 PEG – ASPM [Disabled] -> [ASPM L0sL1]
Aggressive LPM Support [Disabled] -> [Enabled]
※1
29.3W

UEFI変更で特に電力は変わりませんでした。

続いて電源設定を変更します。

Windows電源設定消費電力
※1の状態
電源プラン[バランス]デフォルト
29.3W
↑ワイヤレスアダプターの変更
 省電力モード
 [最大パフォーマンス] -> [省電力(高)]
28.9W
↑PCI Express
 リンク状態の電源管理
 [適切な省電力] -> [最大限の省電力]
※2
24.1W
(17.2W)

カッコ内の消費電力は後述します。

続いてメモリクロックを変更します。
ASUSの自動メモリOC機能であるASUS Enhanced Memory Profile(AEMP)を使用します。

UEFI設定メモリクロック消費電力
※2の状態DDR5 4800 CL40-39-39@1.1V24.1W
AEMPDDR5 5600 CL36-42-42@1.25V25.6W

Celeron G6900でもDDR5 5600は起動できました。
AEMP設定でも消費電力は控えめな上昇です。

アイドルが高めのため再計測

Celeron G6900+STRIX B660-Gが他のLGA1700マザーに比べて高い数値だったので、CPUをCore i7 13700Kに変更してみたところ、※2の状態で17.2Wとなりました。
再びCeleron G6900に戻すと19.0Wになり消費電力は落ちたので、UEFI周りの設定が何かうまく有効になっていなかったのではないかと思われます。

他のマザーボードでもCPU入れ替えで行ってみました。
MSI Z690 Force WIFI + Celeron G6900が23.9W
MSI Z690 Force WIFI + Core i7 13700Kが21.7W

MSI Z690 Force WIFIではCeleron G6900とCore i7 13700Kでは大きな差ではありませんが、2W前後の差があります。
STRIX B660-Gも同じ傾向なので個体差かもしれませんがCeleron G6900の方がCore i7 13700Kよりアイドルが2Wほど高い数値を示しました。

負荷時の計測結果

※2(再計測時)の状態で計測

計測内容消費電力スコアCPU
クロック
CPU
Vcore 電圧
CPU
最大温度
CPUファン
最大回転数
CBR23 Single36.9W1258pts3.4GHz0.879V41℃1117rpm
CBR23 Multi43.9W2360pts3.4GHz0.888V42℃1159rpm
FFXIV 45.7W1434
※CBR23 = Cinebench R23
※FFXIV = 漆黒のヴィランズ フルHD 高品質(デスクトップPC) ウィンドウ
Celeron G6900 Cinebench R23結果

Cinebenchを回してもCPUファンはほぼ上がらず、温度も上がりません。
SingleはCore i7 7700Kを超えており、Celeronで約6年前の最上位を超えました。
Multiは2コア2スレッドしかないのでスコアは伸びず、Core i5 2500より少し低いぐらいしか出ません。

FFXIVベンチはCPUクロックが最大まで上がることがあまりなく、GPU側が足を引っ張っています。結果は1434(設定変更が必要)となりました。

雑感

LGA1700ソケットの中で一番安価なCPUのCeleron G6900ですが、Webブラウズしている時や設定変更する際に若干引っかかりがあり、CPU使用率を見てみると100%に届くことも多かったです。
バックグラウンドで少しでもタスクが稼働していると2コア2スレッドのCeleronでは厳しいものがあります。

リテールクーラーを使用しても全然発熱しませんが、ファンは低回転でも軸音があります。
環境音があれば気にならない程度ですが、結構響く感じの軸音です。

オフィス用途やWebブラウズ中心とした用途が想定されますが、それでももたつきを感じる場面があるので、できればCore i3以上のCPUを選択したいところです。

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