Ryzen 5 5600Xの低電圧化とスイートスポットを探る

Zen3 CPUのRyzen 5 5600Xでクロックと電圧を固定して効率を算出してみます。

PC構成

CPUAMD Ryzen 5 5600X
CPUクーラーSCYTHE 虎徹 MarkII SCKTT-2000
マザーボードASUS TUF GAMING B550-PLUS (UEFI ver:1804)
VGAMSI GeForce GT 1030 2G LP OC
MEMORYCrucial BLS2K8G4D32AESCK (XMP@1.35V)
電源CORSAIR AX850
SSDCrucial P5 CT500P5SSD8JP
OSWindows10 Pro 21H1
その他logicool MK240
GbLAN接続
DP接続4K(3840×2160)
ワットチェッカー REX-BTWATTCH1

Windowの電源プラン[バランス]デフォルトから以下を変更
PCI Express
 リンク状態の電源管理
 [適切な省電力] -> [最大限の省電力]

CPU Autoの計測

計測内容消費電力スコア
Idle26.5W
Cinebench R20 Single59.8W@4.65GHz 1.375V599pts
Cinebench R20 Multi107W@4.15GHz 1.150V4159pts
Cinebench R23 Single60.3W1540pts
Cinebench R23 Multi106W10708pts

パッケージ記載の仕様ではMax Boost 4.6Ghzでしたが、実際には4.65Ghzと少し上を表示しました。

クロック/電圧固定

CPUクロックUEFI
CPU Vcore
HWINFO読み
CPU Vcore
Idle消費電力CB R23
消費電力
CB R23
スコア
効率
3.6GHz0.900V0.894V28.2W73.0W9312pts127.56
3.7GHz0.900V0.894V28.1W73.9W9555pts129.30
3.8GHz0.900V0.894V28.2W75.0W9818pts130.91
3.9GHz0.925V0.919V28.4W78.4W10052pts128.21
4.0GHz0.950V0.944V28.4W81.5W10345pts126.93
4.1GHz1.000V0.994V28.6W88.7W10576pts119.23
4.2GHz1.025V1.019V28.6W92.4W10840pts117.32
4.3GHz1.075V1.069V28.5W99.2W11091pts111.80
4.4GHz1.125V1.112V28.5W108W11328pts104.89
4.5GHz1.175V1.163V29.2W119W11605pts97.52
4.6GHz1.275V1.263V29.9W140W11906pts85.04
4.7GHz1.375V即落ち

※CBR23 = Cinebench R23 Multiの計測
※効率 = Cinebench R23 Multiの消費電力 / Cinebench R23 Multiのスコア
効率はCPU単体ではなく、システム全体の消費電力から割り出しています
CPUのクロック変更(OC/DC)、電圧変更は自己責任となります

まとめ

効率では4.0GHz以下と4.1GHz以上のラインで大きく変わってきます。
4.5GHz以上は効率がかなり悪くなります。
スイートスポットは0.9V@3.8GHzでした。

CPUのSingleブーストはAutoで1.375Vまで上がり、かなり無理している感じがあります。
1コアブーストのみもっと効率の良いクロック&電圧にしたいものです。

CPUのMultiブーストでCinebench R23 Multを10分完走する低電圧設定では常用するには不安定なことが多くなるので、個人的には常用するには大体+0.5Vぐらいを目安に昇圧します(安定動作を保証するものではありません)
Auto設定では4.15GHz(1.150V)、Cinebench低電圧設定では4.2GHz(1.025V)、これに0.5V昇圧すると1.075Vになり、そこそこの電圧差になりますがが、負荷時の消費電力は15W程度であまり差はない印象です。
Manual設定でリスクを取るよりAutoで余計な設定を弄らず安全策を取るメリットの方が大きいCPUです。

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