RADEONはGeforceよりアイドル消費電力が高めに出る傾向があるというイメージなので、
初使用のRDNAアーキテクチャRADEONはどの程度か検証していきます。
消費電力・ベンチマーク
PC構成
CPU | Intel Core i7-10700K |
M/B | MSI MPG Z490 GAMING PLUS |
Graphics | SAPPHIRE PULSE RADEON RX 5600 XT 6G RADEON Softwareバージョン 21.2.1 |
MEMORY | G.SKILL GF4-3200C14D-16GFX@XMP |
SSD | Apacer AS2280P2 |
電源 | 玄人志向 KRPW-TI500W/94+ |
OS | Windows10 Pro 20H2 |
その他 | logicool MK240 GbLAN接続 HDMI 4K接続(3840×2160) ワットチェッカー REX-BTWATTCH1 |
■UEFI設定
defualtから以下を変更
Intel C-State [Enabled]
C1E Support [Enabled]
Package C State Limit [C10]
Idle消費電力
ビデオカード取り付け前(Intel UHD Graphics 630 On):11.2W
RADEON RX 5600 XT取り付け後(Intel UHD Graphics 630 Off):28.3W
グラフィックボード取り付けて+17WアップとやはりIdleは高めに出る印象。
各種スコア/消費電力(BIOSデフォルト[メモリクロック1750MHz])
タイトル | ピーク値 | 最低値 | 平均値 | スコア |
3DMark Time Spy | 245W | 165W | 204W | 7704 |
3DMark Fire Strike Extreme | 236W | 163W | 190W | 9997 |
VRMark Blue Room | 205W | 191W | 195W | 2107 |
ドラゴンクエストX 4K最高設定 | 203W | 105W | 147W | 13461 |
FINAL FANTASY XIV WQHD 高品質(デスクトップPC) | 250W | 194W | 219W | 13262 |
Apex Legends WQHD 射撃訓練場 | 250W | 219W | 222W | 平均fps 111fps |
Cyberpunk2077 WQHD プリセット:ウルトラ 開始10分プレイ | 258W | 221W | 236W | 平均fps 33fps |
※Apexのみ60fpsを超えないのでWQHD144HzのEX2780Qを使用
※消費電力は1秒毎の計測結果
最低値・・・極端に低いロード中の消費電力を除外した最低値
平均値・・・極端に低いロード中の消費電力を除外した平均値
Power Limit検証
MSI Afterburnerを使用してPower Limitを下げて検証しました。
OCCTの時はCPU 4.0GHz/1.000Vに固定してブーストクロックが変化しないようにします。
消費電力はOCCT 7.3.2 PowerSuppyの負荷をかけたときの計測値です。
PL値を10%下げると約20W下がるようです。
3DMark Time SpyスコアのCPU設定はMPG Z490 GAMING PLUSのUEFIデフォルト設定です。
電力効率=Time Spyスコア÷消費電力ですが、Time SpyスコアとOCCTはCPUの設定が異なるのであくまで目安値です。
PL設定 | 消費電力 | コアクロック | メモリクロック | Time Spyスコア | 電力効率 |
PL100% | 340W | 1530MHz | 1750MHz | 7704 | 22.76 |
PL90% | 319W | 1465MHz | 1750MHz | 7693 | 24.11 |
PL80% | 301W | 1350MHz | 1750MHz | 7556 | 25.01 |
PL70% | 284W | 1140MHz | 1750MHz | 7269 | 25.59 |
PL60% | 264W | 920Mhz | 1750MHz | 6742 | 25.53 |
PL50% | 244W | 675MHz | 1750MHz | 5204 | 21.32 |
続いてBIOS切り替えスイッチを使用し、メモリクロック1500MHzで検証しました。
CPUの設定はメモリクロック1750MHzと同条件です。
PL設定 | 消費電力 | コアクロック | メモリクロック | Time Spyスコア | 電力効率 |
PL100% | 309W | 1480MHz | 1500MHz | 7276 | 23.54 |
PL80% | 278W | 1180MHz | 1500MHz | 6877 | 24.73 |
PL50% | 230W | 600MHz | 1500MHz | 4287 | 19.07 |
マルチディスプレイ検証
GCN世代のRADEONはデュアルディスプレイ以上の接続をしているとメモリクロックが常時全開になり非効率な負荷をかけ続ける傾向がありますが、RDNA世代でも同じ傾向になっています。
解像度とリフレッシュレートが一致するときだけアイドル時が低く維持されます。
LG 4K | Philips FHD | 状態 | 消費電力 |
4K@60Hz | – | – | 28.3W |
– | FHD@60Hz | – | 29.0W |
4K@60Hz | FHD@60Hz | 拡張 | 52.8W |
FHD@60Hz | FHD@60Hz | 複製 | 29.4W |
FHD@60Hz | FHD@60Hz | 拡張 | 29.3W |
FHD@60Hz | FHD@75Hz | 拡張 | 52.4W |
LG4K=27UL600-W
Philips FHD=243V7QJAB/11
状態=Windows10 マルチディスプレイのモード
BIOSスイッチ切り替え
BIOS SWITCHはBIOSのバックアップ的な意味合いと切り替えることで性能が変わります。
「BIOS SWITCH」の文字のH側が初期設定になっておりメモリクロック1750MHz、B側が1500MHz。
GPUクロックやブーストクロックも変化します。
一度メモリクロックを1500MHzに切り替えた後、スイッチを元に戻しましたが1750MHzにならなかったので一度ビデオカードを外して挿し直すと1750MHzに戻りました。完全に電力をカットしておかないと設定が維持されるのかもしれません。
使用感
ファンの回転音は静かだがコイル鳴きは少しあります。ただしケースに入れてゲーム音を出していればかき消される程度。
8ピン1本で接続でき、全体的な高さを抑えるためにピンを挿す場所は深いところにあります。組み立て時はサイドフローのCPUクーラーが取り付け済みの場合はPCIeスロットに挿す前に先に8ピンを接続でした方が楽になるかもしれません。
性能としてはFullHDからWQHDをそこそこに動かせます。
余談ですが今回ベンチマークを取るために重量級3DゲームのCyberpunk 2077を購入しましたが、意外に30fpsでも遊べると感じました。PS4で30fpsのゲームが多い中プレイしていたのでそう感じたのかも?
消費電力はアイドル時は高め、マルチディスプレイも構成次第では跳ね上がってしまいます。
GCN世代から改善されていればという期待はあったがそれはならず、ドライバーで解決できるものなのかは不明ですが、可能なら修正して欲しいです。
コメント