Socket AM5では最廉価帯のB650チップセットマザーボード「PRO B650M-A WIFI」の消費電力を計測します。
消費電力・ベンチマーク
PC構成
CPU | AMD Ryzen 9 7950X |
Cooler | noctua NH-U12A |
M/B | MSI PRO B650M-A WIFI |
MEMORY | ARK ARD5-U32G88HB-56B-D |
電源 | Seasonic SSR-750TD |
SSD | crucial P5 Plus CT2000P5PSSD8JP |
OS | Windows11 Pro 22H2 |
その他 | logicool MK240 GbLAN接続 DP接続4K(3840×2160) ワットチェッカー REX-BTWATTCH1 |
バックパネルはUSB Type-CはありませんがUSB Type-Aは8ポートと十分な数があります。
UEFIバージョン:7D77v18
アイドルの計測結果
UEFIデフォルトはメモリクロックは5600MHzでしたが、「Ryzen 9 7950X」定格の5200MHz CL42-42-42-84に設定しました。
UEFI設定 | 消費電力 |
UEFI default | 28.7W |
↑ ERP Ready [Disabled] -> [Enabled] | 28.6W |
↑ Global C-state Control [Auto] -> [Enabled] ※1 | 28.6W |
Power Suppy Idle Control [Auto] -> [Low Current Idle] ※2 | 28.6W |
UEFIの設定値変更では特に変わりませんでした。
続いて電源設定を変更します。
Power Suppy Idle Control [Auto]が※1、
[Low Current Idle]が※2として設定による違があるのか見ています。
Windows電源設定 | ※1 | ※2 |
※1の状態 電源プラン[バランス]デフォルト | 28.3W | 28.6W |
↑ワイヤレスアダプターの設定 省電力モード [最大のパフォーマンス] -> [省電力(高)] | 28.3W | 28.6W |
↑PCI Express リンク状態の電源管理 [適切な省電力] -> [最大限の省電力] | 25.4W ※3 | 25.9W |
Power Suppy Idle ControlはAutoの方が若干低いですが、誤差の範囲内です。
最小構成でIdle消費電力が25.4WとB650マザーボードとしては低い部類です。
参考:TUF GAMING B650-PLUS WIFI / GIGABYTE B650I AORUS ULTRA
Cinebenchの計測結果
※3の状態で計測しました。
計測内容 | 消費電力 | スコア |
Cinebench R23 Single | 92.6W | 2042pts |
Cinebench R23 Multi | 308W | 36535pts |
Cinebench R23 Multi・・・10分
雑感
「MSI PRO B650M-A WIFI」は電源フェーズが8+2+1 55A SPS、6層基板、m.2が2つ、背面USBにType-Cがなしとなっていて機能としてはローエンドな位置にあるマザーボードです。
Zen3では1万円台前半クラスの装備ですが、ローエンドでも電源周りの強化が必要になったのと円安や部材の高騰で初値は3万円超え、現在は2万円弱になっていてなかなか手を出しづらいです。
しかしこれはSocket AM5全体に言えることなので「MSI PRO B650M-A WIFI」に対してだけではありません。
「MSI PRO B650M-A WIFI」は電源フェーズはかなり貧弱な印象がありますが、実際にはRyzen 9 7950Xを100%負荷でも回せますし、m.2は2つあるのでOS・ゲーム用と分けてグラフィックカードを積めばゲーミングPCとしても使用できるぐらいの実力はあります。
ただし拡張性はあまりなく、今回検証したのはバラック状態なのでケース内の長時間高負荷な運用では心配な面もあります。
やはりオフィスワーク用を主にターゲットとしているような作りです。
今後登場が期待されるSocket AM5のAPUが出てくれば、ベストな組み合わせになりそうです。
コメント