ROG STRIX Z590-F GAMING WIFIの消費電力

Rocket Lake世代でCPU消費電力が増大したためVRMフェーズ数が増えたZ590マザーボードが多くなり価格も高くなりました。
その中でASUSのメインストリーム帯のROG STRIX Z590-F GAMING WIFIの消費電力を計測します。

消費電力・ベンチマーク

PC構成

CPUIntel Core i7-10700K
CPUクーラーSCYTHE 虎徹 MarkII SCKTT-2000
CPUグリスSMZ-01R
マザーボードASUS ROG STRIX Z590-F GAMING WIFI
MEMORYG.Skill F4-3600C16D-32GTZNC
電源Seasonic SSR-750TR 750W Titanium
SSDCrucial P5 CT500P5SSD8JP
ベンチ台STREACOM BC1
OSWindows10 Pro 21H1
その他logicool MK240
GbLAN接続
DP接続4K(3840×2160)
ワットチェッカー REX-BTWATTCH1

UEFI version 0708

検証環境

アイドルの計測結果

UEFIデフォルトはメモリクロックが2133MHz CL15-15-15-36でした。

UEFI設定消費電力
UEFI default24.5W
↑ LED lighting [All On] -> [Aura Off]24.3W
↑ ErP Ready [Disabled] -> [Enabled(S4+S5)]23.2W
↑ CPU C-state [Auto] -> [Enabled]
 Packege C State Limit [Auto] -> [C10]
21.7W

Platform Misc Configuration
 PCI Express Native Power Management [Disabled] -> [Enabled]
 Native ASPM [Disabled] -> [Enabled]

PCH – PCI Express
 DMI Link ASPM Control [Disabled] -> [L0sL1]
 ASPM [Disabled] -> [L0sL1]
 L1 Substates [Disabled] -> [L1.1 & L1.2]

SA – PCI Express
 DMI Link ASPM Control [Disabled] -> [L0sL1]
 DMI Gen3 Link ASPM Control [Disabled] -> [ASPM L0sL1]
 DMI Gen3 Link ASPM [Disabled] -> [ASPM L0sL1]
 PEG – ASPM [Disabled] -> [ASPM L0sL1]

※1
20.7W

多機能が影響しているのかアイドルで20W台と高いです。

続いてメモリクロックを変更します。

UEFI設定メモリクロック消費電力
※1の状態DDR4-2933 CL21-21-21@1.2V23.0W
同上XMP
DDR4-3600 CL16-19-19@1.35V
※2
27.6W

メモリクロックに応じて結構消費電力が上がります。

続いて電源設定を変更します。

Windows電源設定消費電力
※2の状態
電源プラン[バランス]デフォルト
27.6W
↑ワイヤレスアダプターの変更
 省電力モード
 [最大パフォーマンス] -> [省電力(高)]
27.2W
↑PCI Express
 リンク状態の電源管理
 [適切な省電力] -> [最大限の省電力]
※3
23.7W
電源プラン[省電力]デフォルト22.9W

マザーボードによっては効かない場合もありますが、PCI Expressの設定は効果が高いパターンが多いです。STRIX Z590-F GAMINGも3.5W下がりました。
電源プラン[省電力]にすると簡単に消費電力は下がりますが、CPUクロックがブーストしなくなるのでおすすめはできません。

負荷時の計測結果

※3の状態で計測

計測内容消費電力スコア
Cinebench R23 Single65.7W1373pts
Cinebench R23 Multi199W12876pts
FFXIV 漆黒のヴィランズ フルHD
高品質(デスクトップPC) ウィンドウ
107W1674
設定変更を推奨

雑感

メモリクロックが低速のまま設定を詰めればアイドル16W台も可能ですが、それでもMPG Z490 GAMING PLUSZ490I UNIFYと比較すると高めに出ます。
PCI Express 4.0の実装で足回りが強化された分が響いてるのでしょうか。
Z590チップセットでは鉄板とも言えるマザーボードだと思いますが、あまり間を置かずにAlder Lakeが登場したので難しい立ち位置にいます。
電源周りの強化からかZ590マザーボードの発売時はかなり価格が高めでしたが、最近は値下がりしてきています。Rocket Lakeと合わせてかなりコスパが良くなれば選択肢にはいるかもしれませんが、ハイエンド向けではAlder LakeやRyzenと比較すると積極的に選択しにいくことはなく、HやBマザーとミドル以下でコストを抑えつつ、そこそこの性能を出せるのがRocket Lake世代の魅力だと思います。

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