ASRock Deskmini X300

デスクトップAPU、Renoir「Ryzen 7 PRO 4750G」「Ryzen 5 PRO 4650G」「Ryzen 3 PRO 4350G」に対応した極小ベアボーンのDeskmini X300の簡単なレビューと消費電力を計測していきます。

消費電力/ベンチマーク

PC構成

ベアボーンASRock Deskmini X300
CPURyzen 3 PRO 4350G
Coolernoctua NH-L9a-AM4
MEMORYCrucial CT2K8G4SFS832A
SSDBIOSTAR M700-1TB
WifiIntel AX200.NGWG.DTK
OSWindows10 Pro 20H2
その他エレコム TK-FDM109
GbLAN接続
DP 4K接続(3840×2160)
ワットチェッカー REX-BTWATTCH1

メモリはUEFI default設定では2666MHzになっていたいので3200MHzに指定しました。

各種スコア

ベンチ項目消費電力騒音値CPU温度スコア
Idle8.0W41.8db27.0℃
Cinebench R20 Single27.5W46.4℃466pts
Cinebench R20 Multi64.6W47.2db67.0℃2348pts
Cinebench R23 Single27.4W46.5℃1195pts
Cinebench R23 Multi66.9W70.8℃5978pts
OCCT 7.3.2 CPU68.4W47.1db67.3℃
OCCT 7.3.2 Power supply122W80.0℃
ドラゴンクエストX
FHD最高設定
60.2W10268
(すごく快適)
3DMark Time Spy61.1W1187
3DMark Fire Strike50.4W3223

Cinebench R20のスコアでPN50(Ryzen 3 4300U)と比較するとRyzen 3 4350Gを使用するとシングルが13%、マルチで43%程度アップしていました。
Ryzen 3 4300UはSMT非対応のためかなり差がつきます。今回はCPUクーラーにnoctua NH-L9iを使用したため、高負荷時の冷却の性能も余裕とは言えませんが十分です。

OCCT Power SupplyではすぐにACアダプターの出力120Wを超える場面が出たので終了させました。
通常使用でこのテストの負荷になることはないので気にすることはないかもしれないですが、不安であればCPBオフやcTDP設定、Windows電源設定で制御するというやり方が良さそうです。

ドラクエベンチでは同じくPN50との比較で32%アップとなりましたが、3DMARKのスコアは厳しいもので遊ぶなら軽量級のゲームまでといった立ち位置は同じです。

ドラゴンクエストX
3DMARK FireStrike

マルチディスプレイ検証

LG 4KPhilips FHD状態消費電力
4K@60Hz DP8.0W
4K@60Hz 9.7W
4K@60HzFHD@60Hz拡張10.6W
FHD@60HzFHD@60Hz複製7.8W
FHD@60HzFHD@75Hz複製7.7W
FHD@60HzFHD@60Hz拡張7.6W
FHD@60HzFHD@75Hz拡張7.7W

LG4K=27UL600-W 表記がないのはHDMI接続
Philips FHD=243V7QJAB/11 全てDP接続
状態=Windows10 マルチディスプレイのモード

単体では4KでのDPとHDMIで結構差が出ました。
解像度が異なるデュアルディスプレイは少し高くなりますがRADEONの単体GPUほどではありません。
解像度が同じ場合は何故か単体接続より落ちました。

使用感

Deskmini A300を使用していたときにコイル鳴きがありましたが、Deskmini X300でも同じく症状がありました。X300で改善されないか期待していたのですが、ACアダプターはA300と同じものでした。X300でコイル鳴きなどないという人もいるようで当たり外れがあるのでしょうか。現象としてはX300とA300は全く一緒で電源off時のみコイル鳴きが発生し、稼働時はなくなります(厳密には稼働時はACアダプターから微かな音がするが気づくことはない)。
自分のはハズレなのか静かな部屋では1m離れていても高周波音が鳴っていると分かります。
マザーボード、ACアダプターどちらからも音を発していました。

UEFI設定のDeep Sleepをオフにするとコイル鳴きがしなくなる方法がありますが、稼働率はあまり高くないので使用しないときは電源タップのスイッチをオフにしています。

AmazonのレビューではACアダプターを変更することによってコイル鳴きが収まったというレビューもあるので、ちょっと買うか迷ってしまうところです。

付属のCPUクーラーは軸音がひどいのか低回転でも煩く聞こえます。
noctua NH-L9a-AM4に変更したところUEFI default設定ではアイドル時でも若干動作音が聞こえますが、ファンコントロールをカスタマイズすればアイドル時は無音に近くにできます。
負荷時でファンの回転数が上がっても耳障りな音ではないです。DeskminiならNH-L9a-AM4と組み合わせるとかなり満足度が高くなります。

NH-L9a-AM4のファンコントロール設定 カスタマイズするとアイドルは無音に近い

Deskmini X300はWindowsのS3(スタンバイ)に対応していない、兄弟機のDeskmini H470にあるAlternate Mode USB Type-Cがない等の痒いところに手が届かない感じがあります。
しかしメモリOCができる、Renoir APUでは最上位の「Ryzen 7 PRO 4750G」が搭載可能、CPUクーラーを好きに変更できる、ストレージが合計4台積めるなど小さな筐体では考えられないほどのポテンシャルを持ったベアボーンです。

筐体が小さいので置き場所に困らず、Ryzen 3で動画視聴や軽量なゲームをするもよし、Ryzen 7/メモリ64GB/ストレージをフルに積むなどのハイスペックマシンにすれば重量級の3Dゲーム意外ならほぼなんでもこなせるPCとなります。

DeskminiはこれからもCPUソケットが変わっていっても続けて欲しいシリーズです。

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