Thermalright HR-09 2280は高さ48mmがありますが、DeskMini B660のCPUクーラー高さ制限は46mmになっています。
これを取り付けできるのか試してみます。
先に述べておくとThermalright HR-09 2280は、通常の方法ではDeskMini B660に搭載することはできません。ケースを閉じる時に干渉します。
パッケージ・外観
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_01-1024x682.jpg)
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_02-1024x682.jpg)
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_03-1024x682.jpg)
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_04-1024x682.jpg)
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_06-1024x682.jpg)
ヒートシンク取り付けと本体に固定する
m.2固定ネジの切り欠きがあるのでそこに合わせようとしたのですが、WD Black SN850のコントローラーやチップをサーマルパッドに最大限に密着させる状態にすると下の写真のようになりました。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_07-1024x682.jpg)
取り付け前の本体はnoctua NH-L9i-17xxの側面がよく見えます
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_08-1024x682.jpg)
SSD固定し、一見金属の部分がm.2スロットの箇所に密着していそうですが隙間はあります。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_09-1024x682.jpg)
m.2ネジの固定も問題なし。
※m.2のネジ止めがしにくいので、ヒートシンクのネジ用切り欠きがある箇所を逆にして取り付けています
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_10-1024x682.jpg)
真横から見るとnoctua NH-L9i-17xxよりThermalright HR-09 2280のヒートシンクの方が高さがあります。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_11-1024x682.jpg)
DeskMini B660内のケースに収める
さてここで問題が発生します。
ケースの高さ的には収まりそうなのですが、ケンジントンロックの穴がぶつかりケースを閉じられなくなりました。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_12_2-1024x682.jpg)
そこで少しケースを分解します。
最小の手間でやりたいので赤枠のネジを外します。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_13_2-1024x682.jpg)
背面から近くのツメを外すために底面を外に広げつつ側面(CPU吸気のパンチ穴の面)を上に引き上げます。
上面側も同じように引き上げます。
※最悪ケースを破損するおそれがあるのでご注意ください
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_14-1024x682.jpg)
ケース上部が少し浮くので(場合によっては側面側を上に持ち上げながら)マザーボードユニットを押し込みます。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_15-1024x682.jpg)
これでケース内に収まりました。
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/thermalright-hr-09-2280_16-1024x682.jpg)
Thermalright HR-09 2280 + WD Black SN850の温度計測
■使用したSSD
WD Black SN850 WDS100T1X0E-00AFY0
m.2 / 1TB / NVMe / Gen4
チップは片面実装
CrystalDiskMark 1GB 5回のテストをして温度を計測しました。
CPUファンは1500rpm前後に設定しています。
その吹き付けの風がわずかにSSD側に行く程度となっています。
室温:20.7℃
Thermalright HR-09 2280取り付け前の温度
最低温度:38℃
最高温度:71℃
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/hr-09-2280_wds100t1x0e_no_heatsink.png)
長い連続読み書きはないのでサーマルスロットリングは発生していませんが、冬のエアコン温度を控え目にした室温でも71℃を記録していて、夏に実行するとサーマルスロットリングが発生する勢いです。
Thermalright HR-09 2280取り付け後の温度
最低温度:24℃
最高温度:46℃
![](https://roatech.jp/wp-content/uploads/2022/12/hr-09-2280_wds100t1x0e_with_heatsink.png)
Thermalright HR-09 2280の効果は抜群でヒートシンクなしから最低温度は-14℃、CrystalDiskMark実行時は-25℃も下がりました。
CrystalDiskMark実行後は32℃をキープしていたので、実運用の最低温度は32℃になります。
雑感
最近のマザーボードはm.2ヒートシンクがはじめから付属していることが多く、m.2 SSDの発熱がGen3、Gen4と高くなってきていることが原因となっています。
DeskMini B660はm.2ヒートシンクは付属せず、m.2をヒートシンクなしで使用していても特に問題になることはなかったのですが、なんとなく付けたほうがいいとずっと思っていました。
その中でビジュアルが良さそうなThermalright HR-09 2280を購入し、果たしてこれが入るのか心配でしたがなんとか押し込めて一安心です。
温度も期待していた以上に下がり、Thermalright HR-09 2280のポテンシャルは高いものでした。
上位版のThermalright HR-09 2280 PROはDeskMini B660では高さ制限で入らないですが、今回の結果を見てATXマザーボードのPCに搭載してみたくなりました。
Thermalright HR-09 2280は兄弟機の「DeskMini H470」や「DeskMini X300」にも今回と同じ方法で入るかもしれません。(保証はできません)
コメント
シリコンパッド→サーマルパッドですね。
シリコンパッドは豊胸手術のときに胸に入れるアレです。
確かにこれはお恥ずかしい誤字をしてしまいました。
ご指摘ありがとうございました!修正しました。
取り付け、逆じゃないですか?
確かに逆ですね。
m.2のネジ止めがしにくいので原因で逆にした覚えがありましたが、注釈を入れておきました。
ご指摘ありがとうございました。