GC573を追加したPCのアイドル消費電力をなんとなく測ってみたら、想定しているよりかなり大きな値が出ていました。
はじめは原因が分からず、とりあえず取り外して他のPCに移設するも約5Wの上昇。
もとに戻すと15W上昇していてさらに分からずしっかり計測した結果、この上昇値の謎が解けました。
本体写真
4K録画が可能なキャプチャカードだけにPCIe x4で帯域もしっかり確保してます。
奥にヒートシンクを搭載しています。
発熱はそれなりにあるのでしょうか。
HDMI入力とHDMI出力(パススルー)端子があります。
PC構成
IntelとAMDの環境で計測を行いました。
環境 | Intel環境 | AMD環境 |
CPU | Intel Core i7 10700K | AMD Ryzen 9 5950X |
Cooler | SCYTHE MUGEN5 Rev.B SCMG-5100 | DeepCool AS500 PLUS WH |
M/B | MSI MEG Z590I UNIFY | GIGABYTE B550 VISION D-P |
VGA | オンボード | MSI GeForce GTX 1660 Ti GAMING X 6G |
MEMORY | G.SKILL F4-3600C16D-32GTZNC @2133MHz | G.SKILL F4-3600C16D-32GTZNC XMP設定 |
電源 | Seasonic SSR-750TR | Corsair AX850 |
SSD | Seagate FireCuda 530 ZP500GM3A013 | Seagate FireCuda 530 ZP500GM3A013 |
OS | Windows10 Pro 21H1 | Windows10 Pro 21H1 |
その他 | logicool MK240 GbLAN接続 DP接続4K(3840×2160) ワットチェッカー REX-BTWATTCH1 | logicool MK240 GbLAN接続 DP接続4K(3840×2160) ワットチェッカー REX-BTWATTCH1 |
計測結果
Intel / AMD環境の計測結果
UEFI設定 | Intel環境 | AMD環境 |
GC573取付前 アイドル | 13.5W | 44.6W |
GC573取付後(ドライバー導入前) アイドル | 20.3W | 46.3W |
GC573取付後(ドライバー導入後) アイドル | 25.5W | 61.2W |
RecCentral4起動(NoSignal) | 43.4W | 88.2W |
RecCentral4(PS5画面出力&パススルー) | 42.7W | 86.9W |
RecCentral4 5分録画(PS5画面出力&パススルー) 録画画質1920×1080 60fps | 最大70.5W 最低49.6W 平均55.9W | 最大125W 最低90.2W 平均103W |
構成は以下
PS5→GC573→HDMI入力→[Intel or AMD] PC
→HDMI出力(パススルー)S2522HG(フルHD)
RecCentral4使用後の消費電力はCPUやGPUの構成次第でかなり違いが出るかと思います。
アイドル消費電力を見てみると、GC573取付前からGC573取付後はドライバ導入前は2~7Wぐらいの上昇値ですが、ドライバ導入後12~17Wとかなり上昇しました。
デバイスを認識してから消費電力上がるのは意外でした。
冒頭での検証でGC573を取り付けただけではあまり消費電力が上がらなかったのは、ドライバを導入していないためでした。
RecCentral4を起動すると入力なし(NoSignal)でもGPU使用率が上がります。
Intel UHDでは40%を超えていました。
使用するGPUによってここは振れ幅が変わりそうです。
NoSignalとPS5画面出力&パススルーは誤差の範囲です。
録画はこれまたPCの構成でかなり変わります。
アイドルのように使用していない謎の増加が気になっていたので、録画中の上昇は仕方ないと割り切れます。
なんとかしてアイドルの消費電力を下げたい
ビデオキャプチャを付けただけで使用していないのに15W程度消費するのはなんとなく解せないので何か方法がないか模索していました
使用するときだけデバイスを取り外すのは効率が悪すぎます。
それならUSBキャプチャ使えという話になります。
そこでドライバを読み込んでいなければ消費電力が低いというのに注目しました。
デバイスマネージャーにてデバイスを無効化するとGC573取付後(ドライバー導入前)のアイドルと同等になりました。
ただし無効化すると再起動が求められます。
AMD環境でドライバー導入後&デバイス無効化でIdle消費電力は46.7Wで、ドライバー導入前付近(46.3W)まで消費電力が落ちました。
GC573を使用しない場合が多い時などは無効化しておくのもいいかもしれません。
影響としてはドライバを認識していない状態、つまりGC573が赤点滅するようになります。
デバイスが認識しないとソフトウェアによるLED制御できないので、サイドがガラスパネルだと煩わしくなります。
不自然な電力増加
Ryzen環境でGeforce GT1030を使用するとRecCentral4でCPU使用率が30%一定となり、録画しようとすると「キャプチャーデバイスが見つかりません」の文字が出ました。
Windowsの再インストールしても同じ状況でしたが、原因は明確でGPUが対応していないためでした。
事前に診断ツール(AVerMedia Diagnosis Tool)で検証しておかないといませんね。
今後ビデオキャプチャーに求めるもの
GC573は4K/60fps HDR録画 / パススルーできるので、(Thunderbolt端子を除く)外付けUSBタイプより性能が高いのがメリットです。
USBタイプの方がノートPCでも使用できたり、複数のPCでも差し替えやすいというアドバンテージがあるので、USB3.2 Gen2x2やUSB4.0でGC573と同等のスペックのキャプチャが出てきて欲しいです。
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